日本の美術教育のあり方を考える

スケッチ力は、五感でものを考えられる能力です。あらゆる職業でいざというときに自分にアイデアを表現する武器になります。

スケッチ・ピープル

HOME 美術教育について 講師紹介 教室場所 コース/費用 スケジュール 申込み/問合せ 画材について

学校教育で写実的に絵を描く方法を教えない日本の美術教育に思うこと

〜スケッチピープルでは子供の時こそものを観察する写実の基礎が大切だと考ています〜


 よく、大人になると簡単なスケッチさえ描けなくなってしまう、あるいは自分は絵がヘタだからと思い込んで描くのをやめてしまう方々を多くみかけます。

 ですから、仕事での打ち合わせなどでも、言葉と文字だけでコミュケーションを取ってしまい、後に実際に完成したものがイメージと食い違うこともたびたび起こります。これでは当然仕事の効率もわるくなります。

 あらかじめプレゼン用に資料をパソコンなどで作って配布したとしても、当日のプレゼンの場で、スケッチ力が乏しいために、即興で手で修正することもままならないのが現状でしょう。

  子供の頃は絵やスケッチが好きで学校の写生会などで教室に飾られた経験を持つ人たちさえも、なぜか大人になると絵画を描く事から離れていってしまいます。それはいったいなぜなのでしょうか?それは実は小中学校での美術教育のあり方に大きな問題があると考えられます。


  原因は写実的な描き方を教えることは、児童の創造性を無くすと考え、今の美術教育は絵画技術よりも、下手でも児童が心の赴くままに自由に表現することをいさが足らないと言うか推進してきた事に原因があると思います。

 小学生の低学年までは、子供たちも自分の描いた絵に魅力を感じていますが、高学年以降になると、不思議な事に自然と本物そっくりに対象を描きたいと思うようになってくるものです。

 もちろん自由な発想は、アートの源ですが、基礎があってこそ自由な表現のための技術力になると思うのです。欧米では小さいころから義務教育でしっかりと理論的で写実的な技術を教えています。


  しかし日本小中学校の授業では、画力の技術よりもまず最初に自由でのびののびと描かせる事を第一に考えているようです。

 仕方がなく、教師側はそんな観たものをそのまま描いてみたいという要望にこたえられないばかりか、生徒達の悩みに同情して、たくさんの画材の使い方や技法ばかりを教え、紙粘土や版画のベニヤ板、牛乳パックやペットボトルなど、図画工作のための材料をいろいろ与えて、生徒達の好奇心を引こうと試みます。

 確かに小学校での図画工作は、創造性を高めますが、それを作るための、アイデアを具現化させるための技術としてのスケッチ力(写実画力)が身に付かないのが残念に思います。


 子供達はそうした材料を使いながらも、なおリアルに見えるように物を作ろうと努力します。その努力の結果も空しく「私には上手く描けない、作れない」という悲しい現実にぶつかる事になります。

 せっかく多感で吸収力が良い時期に、写実の理論的なテクニックを教わっていないまま小学校、中学校を卒業してしまうのです。

 こういった子供達がいずれ大人になり、 やがて「私には絵心がない、芸術が分からない」という人たちが巷にあふれかえる状況となっていきます。 せっかくアイデアがあるのに、イメージスケッチすら描けない人たちがあとを絶ちません。


 スケッチピープルでは、スケッチの習得を数学的な理論を絵画技術の手段として取り入れています。講義と実技を元に、実際に手を動かし、スケッチや絵を描く事に才能は必要ない事を実感して頂いています。結局才能というのは練習の結果だといえると思うのです。文字の書写や音楽での演奏でも同じことがいえます。

  スケッチを趣味だけに留まらず仕事の打ち合わせでの、コミュニケーションの強力な道具としても役立
てていってほしいと願っています。マインドマップを描く場合も、肝心のスケッチ力が弱いと、どうしても文字に頼りがちになってしまい、頭の中のイメージが、なかなか具現化しません。

 スケッチピープルでは、既存のスクールや専門学校とは異なる切り口とスタイルで、スケッチを趣味で描きたい一般の方やクリエイティブの最前線の方々にも役立つ技術、知識の収得、クリエイターの方同士の交流の場としても提供しています。


当教室での基礎練習の一部を紹介します。


 ↑
手元を見ずにものを
   観察し続けながら描く練習。
   最初は少し戸惑うと思いますが
   すぐに慣れてきて、観察力を養えます

ものの観察力がついてきたら
実際にモチーフを見ながら描いていきます。
こうすることによって、
一見複雑に見えるものでも、
大まかな形から
描き起こしていく事が大切だと考えます。






info@image-navi.com